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2011年12月22日(木)

一年の終わり

こんにちは。大野秀樹です。新聞を読むだけで息が詰まってしまいそうな気がしています。深刻さが、問題という事でかたずけることができない段階なことばかりだからです。

そういうことを抱えていながら、日々の生活は昨日の続きを生きていますから、ついその事に手いっぱいで、なんとかなる気がしています。ダンスもそうですが、何か行き先不透明な世界が広がっている気がします。太宰治さんの小説にある様な、この世の負の世界と隣り合わせに、それでも人間が、弱さと優しさを滲ませながら混沌と生きていく様なせつなさではなく、根柢の力の欠けた嘆きの様な世界に見えます。

前にも書いたかもしれませんが、不世出のダンサーという形容の似合うジョルジュ・ドンというダンサーがいました。彼の踊りは、映像でしか観たことがありませんが、哲学、宗教、生命、無の有、そういったものが感ぜられます。すなわち愛ということになるかもしれません。いずれにせよ、人間が生きてゆく力強さは、そういった生命そのものからしか感じることはできません。

今年も終わりで、月並みな言葉ですが、精一杯生きるという事の意味を想いました。

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