2012年06月06日(水)
素に美しい
こんにちは。大野秀樹です。誰でも人から良く見られたいというような心理は働くと思うのですが、人間がつくるこの時代の波は、どんどん過剰に振舞うことを 薦めて本当にうるさく、普通と思えることが少なくなっていると思います。とても魚が好きという人が、さかなくんで頭に魚の帽子を被っていなくてはならな かったり、人から好かれる為の笑顔を振りまく事を良しとしたり、親切な行為をしている事を大げさな活動の様にみせたり、なにしろ忙しくうるさく感じます。 たまたま点けたテレビに「私の事が嫌いでも、なんとかの事は嫌いにならないでください。」と泣きながら叫ぶ女性が瞬間映り、あわててチャンネルを変えまし たが、ここまできたかというような心の震えは暫く続いていました。大げさに振舞わないと気が済まなくなってしまった人たちは、それをしていないと不安とい う不安にかられ、それの通用しない厳しい目にさらされる時、内面の空疎さを感じたり、また尚それを覆い隠そうとし、激しさを帯びることがあります。実際自 分自身、なにかしらの空疎さを感じる事に直面し、自分の内面にも潜むその虚栄心の様なものに苦しんでいます。なぜこの様な告白を書いているかといえば、そ れが、大切な瞬間を邪魔し、ダンスに於いても大変に苦しんでいます。素に美しいという様なことの貴重さを改めて思います。