2013年06月13日(木)
自然
こんにちは。大野秀樹です。最近、所謂大自然という中に行く機会がありました。僕はあまり、何処そこに出かけるということに、普段興味がありませんからこういうことは珍しいことで、そこで頭ではわかっているつもりでも、実際に感じることというのは、どこかの公園の中や、山のふもとのキャンプ場で、やっぱり自然は良いなどという仕方で感じる遠巻きな感じのものではなく、自然というのは、厳然とそこに立ちはだかるというような仕方でそこにいるのだというような感じを持ちました。
また、よく自然に自然にと言って、何だか、厭になだらかにしてみたり、気の抜けた整然を装わしてみたりしますが、実感としては、実に不自然な形のものが憮然としてそこにあったり、これでもかという量の連続であったり、危険や邪魔なものばかりだったり、かと思えば、規則正しい幾何学形の愛らしい花が楚々と咲いていたり、美しいと感じさせる景観をつくりだしていたり、実に様々を含み豊かさを実感させます。それでも、所謂人の手が加えられた地点にまでしか行っていないわけですから、実際その中に飛び込むのとは随分違うことです。
僕たちが普段自然と思ってしている不自然さというのは、実に歯の抜けた都合主義の上に構築されたもので、そのように眺めてみると、酷く滑稽で、人間を随分と間抜けでつまらないものにしてしまうなという気がします。