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2013年08月22日(木)

未必の故意

こんにちは。大野秀樹です。僕の住んでいる武蔵野の方は、このところ夜はさすがに少し気温が下がるようになってきました。大森に来ると、夜に気温が下がっていない暑さがあり、本当にとんでもない気候になっているなと思います。

少し前には、高齢化社会日本といっていたのが、高齢社会日本という呼び名に自然に変わっているというように、亜熱帯化日本だったのが、亜熱帯日本と謂わんばかりになっています。

ドラマで知ったことですが、法律用語に「未必の故意」というのがあるそうです。これは積極的に事件に参加する意図が、たとえ本人に無かったとしても、その状況を放置しておいて起こり得る事態が、重大なものになることを予測できながら、それを放置する罪の事を指す。たしかそのような意味合いの事だったように思います。ですから、この「未必の故意」というのは、事件として立証するのも大変に難しいのだとも。

このことを聴いたとき、その結果そうなるだろうことは判っていながら、それを放置している、また事態を積極的に悪化させている意識が無かったり、直接的に結果との因果関係を認識することはできなかったとしても、どこかに漠然と危惧を抱いているようなことに対して、それを放置する態度を続けるといったようなようなことは、全ての事に対して、僕たちは普通にしているなと思いました。温暖化のことも原発のことも普通にそうであるように。

また、先にもあるように、立証するのはきわめて困難なものですから罪の意識も薄く殆ど無い。

よく小説にありますが、世の中で一番怖いのは、表立って悪いことする人間でも、隅で目立たないようにひっそりと生きている人間でもなく、それがどのようなことであるかもろくに判断もせず、ほとんど無自覚のままそれに参加する圧倒的多数の存在である。というように極めて自然に社会に溶け込むかたちで存在する諸悪の根源のようなものかもしれません。

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