数年前から趣味の一つとなった舞台鑑賞。特にキャパ100人程の小劇場で観るお芝居がお気に入りで最高のドキドキを味わえます。セリフを噛むことなく流暢に話す役者さんの姿に感動し、内容は殆ど覚えてなかったりします。最前列で観る際は、近くに来た役者さんをずっと見つめ続けどんなリアクションをするのか試したりしますが、当然コチラに全く気を取られることなく演技にし続ける姿勢に心の中で拍手と嫉妬。
これがダンスに対するヒントになるわけですが、この場合は視線だったりします。一点や一辺を見つめ続け観客にメッセージを心の奥の方に届けてくれる。例えばチャチャチャにて男女横並び(シャドーポジションと言ったりします)になってキューバンブレーク等のステップを踏む際のタイミングや動きがバラバラになりがちですが、視線を合わせることがきっかけで改善されることが多いです。とても重要で意識が薄れやすい部分ですが、オーディエンス、パートナーへの視線は特に意識したいです。
練習では鏡を前にして踊るのがほとんどですが、舞台役者さんもそこは同じで、重要なのはどこを誰を対象として意識することによって、観客や演者同士にもメッセージが伝わるのだと思います。普段のダンスレッスンや練習でも視線を意識すると、集中力が研ぎ澄まされカップル間でスペースが生まれ余裕を感じるはずです。
ラテンでは自分の目線より少し低めに。そしてスタンダードでは天井と壁との境目あたりを意識し、お互いを見る瞬間がない場合でも頭の中でパートナーを見続ける。後頭部から視線を送る感覚つまり、深く強く見ることがいい踊り、そして物語を演じられる部分に繋がるのかと思います。ダンスビギナーの方も是非お試しあれ。そして勘定奉行におまかせあれ。ダンスがより一層楽しくなること間違いなし。
ちなみに好きな劇団は水中ランナーさんです。様々な角度で人間模様を描写し、いつも最後に涙と感動を誘う素晴らしい演目ばかり。また小劇場に刺激をもらいにいきたいと思います。
ではまた次回。